事例｜パワーエレクトロニクス用制御装置、電力系統シミュレータ

事例

大学・研究機関への納入事例をご紹介します。

東京工業大学大学院理工学研究科　赤木藤田研究室様

16段BTBシステムの納入

概要詳細

経済産業省（資源エネルギー庁）委託事業

本装置は、経済産業省の委託事業である「次世代送配電系統最適制御技術実証事業」用に開発しました。近年、太陽光発電に代表される分散型電源の大量導入が期待されていますが、分散型電源を配電系統1フィーダに集中配置した場合、他フィーダとの電圧不平衡や電力の逆潮流が問題となります。上記問題点を解決する手法としてBTBシステム(電力潮流制御装置)が提案されていますが、2レベル変換器と変圧器を用いた従来型BTBシステムは、装置の大型化と高重量化を引き起こすという問題がありました。本装置は、次世代型マルチレベル変換器である「モジュラー・マルチレベル・カスケード変換器(MMCC-DSCC)」を用いたトランスレスBTBシステムであり、従来型BTBシステムと比較し、小型・軽量化、高性能化、低ノイズ化を実現できます。本装置を適用することで、フィーダ間の電力潮流制御が実現できることを実証しました。

赤木先生のコメント

変換器各レグに16個のチョッパセルを有するモジュラー・マルチレベル・カスケード変換器は、世界でも類を見ない大規模かつ先駆的な電力変換器ですが、変換器を信頼性の高いモジュール構造とし、コンパクトに設計・製作して頂いたおかげで、DSP/FPGAを用いたディジタル制御ボードとインターフェース回路の開発に専念できました。その結果、短時間で実験的検証に成功しました。現在も次世代電力系統用電力変換器への適用を目的とし、日々研究に励んでおります。

研究室URL　　http://www.akg.ee.titech.ac.jp/